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積立を止める日のことを、今から考えておく|買い続ける習慣の終わらせ方

経済的自由

はじめに

毎月、決まった日に決まった額が引き落とされる。 通知を開いて、残高を見て、閉じる。 買うことには、もうためらいがない。 けれど、いつ止めるのかを予定として書き出したことは、一度もなかった。

「止める」には二つの意味がある

ひとつは、買うのをやめること。 もうひとつは、売って使い始めること。 まったく別の行為なのに、頭のなかでは同じ「終わり」として溶けている。

拠出を止めても、取り崩さなければ暮らしは変わらない。 逆に、積み立てながら一部を売ることもできる。 分けておかないと、どちらも決められないままになるのではないだろうか。

枠が埋まる日は、いつか来る

NISAの非課税保有限度額は1,800万円。 このうち成長投資枠は1,200万円が上限で、つみたて投資枠だけで使い切ることもできる。 制度は恒久化され、非課税で保有できる期間に期限はない。

急ぐ理由はない——けれど、枠が埋まった日には「買う理由」がひとつ静かに消える。 売った分の枠は、簿価(取得金額)の分だけ翌年以降に復活する。 買い直すには、その年の年間投資枠を使う。 売ったその場で元どおりになるわけではないのだ。

受け取れる日は、自分では決められない

iDeCoの老齢給付金は、原則60歳から受け取れる。 ただし60歳の時点で通算加入者等期間が10年に満たないと、受給開始は後ろへずれる。 8年以上10年未満なら61歳、というふうに段階的に。 この期間は、企業型DCの加入者期間や運用指図者期間も合わせて数える。 自分の年数を短く見積もっている人もいるかもしれない。

受け取り方は、年金、一時金、その組み合わせから選ぶ。 年金なら公的年金等控除、一時金なら退職所得控除の対象になる。 公的年金そのものも、65歳で受け取らず後ろへずらせば増え、増えた率は一生変わらない。 どれも、止めてから調べるには遅い。

決めておくのは、日付ではなく順番

何歳で止めるか、を先に決める必要はない。 決めておくのは順番のほうだ。

  • どの器から先に取り崩すのか
  • どれを最後まで触らないのか
  • 制度の受け取り方を、いつまでに選ぶのか

私の生活防衛資金は、その順番のいちばん外側にある。 個人向け国債に置いているので、すぐには動かせない。 備えなのに動かしにくい——その弱さも含めて、順番の一部として数えている。

選べる状態でいるということ

経済的自由とは、働かなくてよくなることだと思っていた。 でも実際に手に入るのは、選択肢を持っているという感覚のほうかもしれない。

止める条件を知っている人は、止めないことも選べる。 いつ止めてもいい、と分かっているから、今月も止めずにいられる。 積立は意志ではなく、設計で続くのだ。

まとめ

止める日を考えるのは、終わりの準備ではなかった。 続けるための条件を確かめる作業だった。

今日ひとつだけ——いま積立を止めたら、自分の暮らしの何が変わるのかを書き出してみてほしい。 変わらないと分かったなら、それはもう、選べる側に立っているということかもしれない。

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