PR

相続税の基礎控除を超えたら|暦年贈与と相続時精算課税の使い分け

経済的自由

はじめに

親はずっと「株は危ない」と言い続けてきた人だ。 だから資産の多くは、預金のまま動いていない。 一度、ざっと足し算をしてみたことがある。 結果は——超えていなかった。 だが手を動かすまで、「うちは関係ない」はただの願望だった。 では、もし超えていたら何ができたのか。 調べて分かったことを、書いておきたい。

「うちは関係ない」が崩れる瞬間

相続税の基礎控除は、3000万円に法定相続人ひとりあたり600万円を足した額。 子がふたりなら4200万円になる。 住まいと現金を合わせれば、届いてしまう家は珍しくないのだ。 関係ないと思っていたのは、計算していなかっただけだった。

暦年贈与は、時間を味方にする

年110万円までなら、贈与税はかからない。 少しずつ渡して、相続財産そのものを減らしていく方法だ。 ただし2024年からルールが変わった。

・相続で財産を受け取る人への贈与は、相続財産への加算が3年分から7年分へ延びていく(2024年以降の贈与が対象。7年まるごと加算されるのは2031年以降に始まる相続から)

・延長された4年分は、合計100万円まで加算されない

つまり、早く始めた人ほど効く仕組みになっている。

相続時精算課税は、まとめて渡せる

60歳以上の親や祖父母から、18歳以上の子や孫へ。 累計2500万円まで贈与税がかからない制度だ。 ただし相続のとき、その分を持ち戻して計算する。 2024年からは、これとは別に年110万円の基礎控除がついた。 この110万円分は相続財産に加算されず、その範囲なら申告もいらない。 一度選ぶと、その相手には暦年贈与へ戻れない——ここが重い。

決め手は、残された時間だった

どちらが得か。 その問いには、一般論では答えが出ない。 渡す側の年齢、渡せる期間、財産の中身で答えが変わるからだ。 時間があるなら、暦年贈与を積み重ねる。 時間が読めないなら、精算課税の110万円枠を早く動かす。 選ぶ基準は税率ではなく、家族に残された時間ではないだろうか。 そして最後は、必ず自分の家の数字で確かめる。 制度は前提が少し違うだけで、結論がひっくり返るのだ。

制度を知ることは、選択肢を持つこと

私はずっと、経済的自由とはお金が増えることだと思っていた。 若い頃の投資では、知らないまま動いて大きく失敗した。 分からないから怖い、怖いから触らない——あの循環に似ている。 知っているほど、選択肢を持てる。 慌てずに選べる、その静けさが自由の中身だったのかもしれない。

まとめ

今日ひとつだけ、実家の資産をざっと足してみてほしい。 基礎控除の線を、超えているのかいないのか。 その一行が分かるだけで、来年からの動き方が変わるはずだ。

タイトルとURLをコピーしました