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株式100%から少しずつ守りを増やす|資産形成後半のポートフォリオ設計

経済的自由

はじめに

口座を開いて、数字が増えているのを確かめる。 それだけの朝が、いつからか少し落ち着かなくなっていた。 増えているのに、落ち着かない。

理由はたぶん、増やす手順しか持っていなかったからだ。

増やす時期と、減らさない時期は違う

積み上げている途中なら、下落は買い場でもある。 入金が続く限り、安く買える時間として過ぎていく。 けれど後半に入ると、同じ下落の意味が変わる。

取り崩しが視界に入ると、下げは「待てば戻る」ではなく「いつ戻るか」の問題になるのではないだろうか。

守りを増やすのは、比率だけの話ではなかった

株式を何%まで落とすか。 最初に考えたのはそこだった。 でも比率だけ決めても、下げの最中には手が動く。

先に決めておくのは、どれだけずれたら、いつ動かすか——そのほうだった。

GPIFは、配分と同じ紙に「ずれの許し方」を書いていた

GPIFの第5期の基本ポートフォリオは、国内債券・外国債券・国内株式・外国株式を25%ずつ。 2025年4月1日から適用されている。

目を引いたのは配分そのものより、同じ資料に乖離許容幅が並んでいたことだった。 外国株式は±6%、債券と株式の全体では±9%。 第4期の全体±11%より小さくなっている。

どこまでのずれなら放っておくのか。 それが先に決めてあるから、市場が動いても判断を作り直さずに済む。

私が引いた線

私の資産は、株式(全世界株式のインデックス)と安全資産の二層にしている。 点検は年に1回、12月。 目標比率から±5%以上ずれていれば売買して戻す。 5%未満なら、新規入金の配分だけで寄せる。 ±7%以上なら年の途中でも動かす——そう決めてある。

ただ、この幅に触れたことはまだない。 ±7%に根拠があるわけでもない。私が引いた線、というだけだ。

下がったときは、動かさない

このルールは、上下で同じではない。 売買して戻すのは、リスク資産が目標を上回ったときだけ。 下げて株式の比率が目標を下回っても、安全資産を取り崩して買い増すことはしない。

安全資産は、投資のための待機資金ではない。 私の安全資産は個人向け国債(変動10年)と現金で、生活防衛資金1年分と同じ器で重なっている。 備えなのにすぐには動かせない——その弱点も承知のうえで置いている。 下げているときこそ、暮らしを支える側に働いてもらう場所だ。 比率の回復は、新しい入金と市場の時間に任せる。

守りは、選択肢の置き場所

守りを増やせば、期待できるリターンは下がる。 それでも増やすのは、下げている最中に売らずに済む確率を上げるためだ。

経済的自由とは、資産の額そのものではないのかもしれない。 相場が下がった日に、何もしないでいられること。 働き方を変えるかどうかを、相場ではなく自分の都合で決められること。 選択肢を持つというのは、たぶんそういうことだ。

まとめ

比率をいくつにするかは、今日決めなくていい。 今日決められるのは、いつ点検するかのほうだ。

カレンダーに、年に一度の点検日を書き込む。 今日ひとつだけ、それをやってみてほしい。

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