はじめに
子どもの成長とともに増える教育費。「このままで足りるのかな」と不安になる家庭は多いでしょう。特に中学・高校・大学と進学するにつれ、塾代や受験費用などの出費が増えます。しかし、不安の多くは“お金の不足”ではなく、“家計の見えなさ”から生まれています。まずは、数字を見える化することが、安心への第一歩です。
教育費が不安な家庭が見直すべき家計のポイント
教育費の不安を軽くするポイントは、「教育費専用の家計構造をつくること」です。
家計全体を「固定費」「変動費」「教育費」「貯蓄・投資」に分け、教育費を“優先支出”として位置づけます。なぜなら、教育は一度しかないタイミングで必要となる支出だからです。後回しにすると、短期間で多額の出費に追われるリスクがあります。
たとえば、固定費を見直すだけでも大きな改善が期待できます。通信費や保険料、サブスクの整理は毎月の支出を軽くし、教育費にまわせるお金を生み出します。
筆者の家庭でも、通信費の見直しで年間約6万円、不要な保険の整理で約10万円を確保できました。これを教育費口座に積み立てるだけで、3年で約50万円の準備が可能になります。
つまり、“収入を増やす前に支出を整える”ことが、教育費不安を減らす一番の近道です。
「目的別口座」でお金の行き先を見える化する
家計の中で教育費が「どこにどれだけ使われているか」が分からないと、不安は増します。そこでおすすめなのが「目的別口座」をつくること。
教育費、生活費、将来の貯蓄を別々に管理すれば、お金の動きが一目で分かります。
教育費用の通帳を子どもごとに分けるのも効果的です。残高が見えることで「今はこれだけ準備できている」という安心感につながります。
また、学資保険やつみたてNISAなどの制度を上手に組み合わせると、長期的な備えも可能です。重要なのは、“貯め方よりも、仕組みを整えること”。仕組みが整えば、毎月自動で積み上がる安心が生まれます。
まとめ
教育費の不安は、数字を「見える化」することで解消できます。
まずは固定費を削減し、教育費を優先支出として扱う。そして「目的別口座」で資金を整理すれば、将来の見通しは格段に明るくなります。
完璧なプランでなくても構いません。今日からできる“小さな見直し”が、子どもの未来を支える大きな一歩になるのです。