はじめに
新NISAを始めた人の中には、相場が下がると「積立を止めようかな」と不安になる方も少なくありません。ですが、長期投資の本質は「続けること」にあります。下落相場を乗り越えられるかどうかで、将来の資産形成に大きな差が生まれます。本記事では、下落相場でも新NISAを続けられる生活設計のポイントを解説します。
下落相場でも続けられる家計の余裕を作る
投資を続けるためには、まず家計に余裕を持たせることが重要です。理由は、投資額が生活費を圧迫すると相場の下落時に心理的負担が増し、中断の引き金になるからです。
たとえば、毎月の積立額を「生活費+生活防衛資金を確保した上で余剰資金の範囲」に設定すると、相場の下落があっても無理なく続けられます。結果的に「下落しても大丈夫」という安心感が積立継続の力になります。つまり、家計と投資のバランスを整えることが、下落相場での持続力につながるのです。
下落相場を“チャンス”に変える視点を持つ
相場が下がると気持ちは沈みがちですが、長期投資では「安く買えるチャンス」と考えることができます。なぜなら、積立投資はドルコスト平均法により価格が下がった時ほど多くの口数を買える仕組みだからです。
実際、2008年のリーマンショック後に積立を続けた投資家は、その後の回復で大きなリターンを得ました。下落相場を悲観ではなく「将来のリターンを育てる期間」と捉えることが、継続の原動力となります。投資をやめるのではなく、むしろ「続ける仕組み」を作ることが重要です。
精神的な支えとなるルールを設ける
下落相場で一番怖いのは感情に振り回されることです。そこで役立つのが、自分なりのルールを事前に決めておくことです。
たとえば、「20年以上使わないお金だけを投資に回す」「下落しても積立設定は変更しない」といったルールです。これにより、相場の動きに一喜一憂せず淡々と続けられます。
多くの投資家が途中で挫折するのは「不安に対処する仕組み」がないからです。自分だけのルールを用意しておけば、長い投資生活の中で冷静さを保てます。
まとめ
下落相場で新NISAを続けるためには、家計の余裕を確保し、下落をチャンスと捉え、感情に左右されないルールを持つことが大切です。こうした仕組みを生活設計に組み込めば、不安定な市場環境でも投資を継続できます。
未来の自分を助けるのは「今日の積立」です。小さな一歩を止めずに積み重ねていきましょう。


