はじめに
「全世界株式は安心だ」とよく耳にします。しかし、未来のことは誰にも分かりません。本当に将来も持ち続けて大丈夫なのか──長期投資を続ける人にとって、この問いは避けて通れません。本記事では、全世界株式を将来も安心して保有できるかを考えるための視点を整理します。
全世界株式の安心感の正体
全世界株式が「安心」と言われる理由は、2000社以上の世界中の企業に分散して投資できるからです。地域や業種を越えて広く分散することで、特定の国や企業のリスクに依存しません。つまり、将来どこかの国が停滞しても、他の地域が成長すれば全体としての成長が見込めるのです。これは長期投資における大きな強みです。
それでも残る不安
とはいえ、不安がゼロになるわけではありません。世界全体が景気後退に陥れば、当然株価は下がります。また、為替や地政学リスクも短期的には大きな影響を与えます。「安心＝値下がりしない」という意味ではないのです。むしろ重要なのは、「値下がりしても持ち続けられるかどうか」という姿勢です。
持ち続けるための工夫
例えば、毎月の積立を自動化し、値動きを逐一追わない仕組みを作ることが効果的です。さらに、生活防衛資金を確保しておけば、暴落時に資産を取り崩す必要がなくなり、冷静に投資を続けられます。実際、リーマンショックやコロナショックの後も世界経済は回復し、株式市場も新高値を更新してきました。歴史的なデータは「長く持ち続けた人が報われている」ことを示しています。
まとめ
全世界株式を将来も安心して持ち続けられるか──答えは「はい、ただし条件つき」です。その条件とは、分散の仕組みを理解し、短期的な下落に耐えるための生活基盤を整えること。安心とは未来を予測することではなく、リスクを受け入れる準備をすることです。
新しい視点として意識したいのは、「安心は外から与えられるものではなく、自分で整えるもの」ということ。あなたの家計や気持ちを支える工夫こそが、全世界株式を持ち続ける最大の安心材料になるのです。
